監獄のお姫様


熊野まおみが出所した。

 


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昨年6月くらいから月に1度くらい面会に足を運んでいた。当初の予定では2年後の2023年の3月くらいまで、あと2年はしゃばには出てこないはずだったが2年早く出所というかたちとなった。

 

話はかなりさかのぼるが2019年末に名古屋の地下アイドル現場ではおなじみのライブハウス「M.I.D」が建物の解体と共に閉鎖した。熊野まおみが所属していたP-Locoも週末足を運べば見ない日はなかっただろうというくらいMIDの常連アイドルグループだった。動員も常に多かった(らしい。ただ土曜の1部はフロアでフットサルができるくらい人はいなかった)。

 

2020年、年が明けると共にP-Locoのライブ活動が激減した。それまで毎週のように土日昼夜でライブ4本行っていたのが、ひと週末にライブ1本、ライブはではなく撮影会やオフ会的なイベントで埋めらることが多くなった。1月から3月くらいまで毎週そんな感じだった。

 

P-Locoの撮影会は比較的自由で写真を撮るのはもちろん良いが、食べ物を持ち込んで談笑したり、ボードゲームしたり、インターネットには書けないような会話をしたりまあまあ自由だった。

 

自分も当時は割とP-Locoに通っていたので、毎週のように撮影会に行っていた。推しと30分~60分自由に過ごせるイベントが毎週あったのがP-Locoだ。普通に考えて楽しい。ただ連日それが続きすぎて私と熊野まおみはソファに腰を掛けながら各々がスマホをいじりお通夜みたいな時間を過ごしていた。さすがに双方が飽きていた。というかいつまでこれが続くのかみたいな話を常にしていた。

 

そんな中、追い打ちをかけるようにコロナウイルスが蔓延した。

 

推しメンの卒業のブログを書くのが今回で3回目だが毎回コロナの話になる。そのたびに彼女たちに与えた影響というものがどれほど大きかったのかを改めて痛感する。

 

4月以降ライブはなくなった。自粛期間に入って早々にWithLIVEが始まった。最初はビデオ通話コンテンツなど初めてなのでわりかし楽しかったと思う。自分の周りもそうだっただろう。

 

WithLIVEというコンテンツは直前まで予約ができる。つまるところ直前にみれば枠の空き状況が分かるわけだ。気づいたら誰も枠をとっていないみたいなことはそれなりにあった。開始10分前にアプリを開く。誰もとっていない。とりあえずとる。別に誰もいないからとっていたわけでもないが、毎回直前に入れると開口一番

 

「誰もとっていないから憐みの魂胆でとったのがみえみえ」

 

などと言われる。アイドルらしからぬ発言だが、あながち間違ってはないし、そうはいいつつ、そこに対して感謝してくれているのは分かった。まあそういう間柄だ。

 

お互い言いたい放題いつも言っていたが、何分それが気を使わなくてよかった。今になって不快な気持ちにさせてなかったか、傷つけてなかったか、とは思ったりもしなくもないが、お互い言いたいことは言って、本音で話してくれていたともうので、理解してあげることができたと思う。

 

そこから、自粛期間が明け、P-Locoはほかのグループより先行して撮影会やライブなどのイベントが始まった。自分はしばらくは行かないでいた。そうこうしているうちにP-locoのイベントには行かないものという感じになていた。何か雰囲気についていけない部分もあった。

 

ただ、まおみに会いに月に1回程度現場に行くようにはした。これを俗に「面会」と勝手に言っていた。(故に卒業を出所と言っている)

 

 

雰囲気についていけなかったと書いたが、自粛が明けてすぐにTIFの出場をかけた中部ブロック予選があった。それに参加することは自粛に入る前から決まっていた。彼女たちのそこにかける思いも十分に伝わっていたし、予選が始まってからも頑張っていたと思う。

 

ただ、自粛期間中にTIFに対しての熱意をもう少し感じたかったのが本音だ。この先どうなるのか分からない中で、頑張るのも難しい、モチベーションを保つのも難しかったとは思う。ただ、世の中にはそういう状況の中でもできることを毎日頑張っているアイドルはたくさんいた。

 

これと言って何かするわけでもなく、来る日も来る日もあつ森の話がほとんどだった。WithLIVEを週3回くらいするのみだった。正直、とらなくてもよかったが、とらないという選択もできないので、とっていたが、時間になっても通話がつながらず忘れられることもあった。仕方ないけど、もう少し熱意や何かアクションはあってもよかったなと思う。

 

TIFの予選自体は頑張っていたとは思う。まおみに至っては毎日早朝からshowroom配信をしていたし、結果としてTIFに出場することもできた。まおみのshowroomも普通にうまくやっていたと思う。

 

 

 

そういうのできるならもっと自粛期間中からやってもよかったのではないかとは思った。これは本人の意向では決められないことであるし、運営の方針もある。

 

最後に説教おぢさんになっている気もするが、自分のなかで熊野まおみに対する期待値というかもっといろいろできるのにもったいないなっていうのが常にあった。

 

 

初めてまおみに出会ったのが彼女が初めてステージに立った日でもあった。「右も左も分からない」ってまさにこういうことだという状態でパフォーマンスどころの話ではなかった。物販に行ってみようと思うきっかけは大抵はパフォーマンスに惹かれるかどうかだが、まおみに関しては普通に可愛かったし、ちょっと話してみたいというのがあった。

 

話してみて、普通に良い子だったし、すべてにおいてド素人だったのも可愛く見えた。ただ、今どきの女の子という感じでアイドルを続けらなさそうとは正直思った。ただ将来どうなるかはとても興味があった。なので、推してみることにした。

 

デビュー直後の「自分なんかにお金を払って話してきてくれる人がいるのが不思議」というまおみの言葉が忘れれられない。それが、月日の経過と共に私の顔を見れば「うわ、シャカマ」といい、物販列に人がいなければ、こちらをみて挙手しながら「暇です」と言ってくるまでに成長した(?)

 

将来ビッグになるだろうと思ってはいたが口と態度だけがビッグになってしまった。冗談が過ぎたが、まおみのそういうところが自分は好きだった。下手にネコ被ってアイドルアイドルされていても面白くはなかったと思う。そういうお調子者的なキャラと、ちゃんと笑いに変えられるという点でまわりからずいぶん愛されるキャラクターだったともう。

 

アイドルに向いていたとはほんと思わない。数カ月で辞めるだろうくらいに思っていた。でも、P-Locoはメンバーが居たり居なかったりが割とおおくてあまり好印象はもっていなかったが、まおみに関してはまずそれがなかったし、研修生も入ってはすぐ辞めていく子も多いなか、ちゃんとライブに出演し、できる曲数も着実に増やし、最短で正規メンバーにまで昇格していた。なんでも無難にこなすし、宿題チェキ以外はやることはちゃんとやっていたと思う。

 

一度、高熱が続きライブに出らない時期があった。正直そんなに休むこともないし、長引いていたのでもしかしてこれ辞めるパターンではないかと思った時があった。ほんとに体調が悪かったらしく、復帰後ひと月ぶりくらいに会ったときに「自分が休んでる中でも自分を待ってくれている人がいる」とアイドルであることを実感したと話していた。

 

ほかにも、自分が中国にひと月出張に行ったとき、会えなかった以上にそのタイミングで開催されたアットジャムに一緒に行けなかったことあった。帰国後、会いに行ったときに「そういう意味ではないが、ちょっとだけ、ちょっとだけ会いたかった」みたいなこと言われたときに、そういうこともちゃんと思ってくれてるんだなと思った。

 

気づいたら素直に気持ちを伝えるのが恥ずかしいというかお互い性に合わなくなって一生シャカマだといわれながら斜に構えていたが、自分たちなりに思っていることの共有はちゃんとできていたと思う。正直にいろいろ話してくれたのもうれしかった。

 

 

今年の初めくらいから、ライブに出演していなくて、コロナの関係で出演控えてる子もいるなかでまおみもそうなのかなとは思っていが、それが理由ではないような気もしてた。なんとなく卒業するといわれても驚かない状況でもあった。3月に正式に卒業が発表され、私としては今後の彼女のためにもプラスの選択ではないかと思ったのが本音だ。

 

それは辞めないで続けるに越したことないが、月に1度面会に来る程度の自分が「辞めないで」というのもお門違いだ。ならまずお前が来いよとう話でもあるし、無責任なことも言えない。この先、まおみ自身が何をしたいのか、何をしていくつもりなのかは知らないが、残り2年の大学生活を満喫し、それなりに良い企業に就職し、いい人生を歩んでいくのではないかと思っている。あんなだけど、ひとりの人間としてまともな価値観とか考え方とか行動のできる子だった。そういうところが一番好きだったんだと思う。だから彼女らしくいてほしい。

 

自分には大学卒業するまではP-Locoにいると言ってくれていたが、2年早くやめるかたちとなった。外国語系の学部にいて、こういうご時世で留学とか、そもそもの学生生活とか、本人が思い描いていた学生生活とはかけ離れてしまったのはかわいそうだが、この後の2年の学生生活をこの2年以上に有意義なものにしてほしい。

 

ひとつ、アイドルはヲタクが甘やかしてくれるし、まおみ自身のまわりにいる人たちもまおみのことを可愛いね、面白いね、おしゃれだね、勉強できるねと認めてくれると思う。私もそう思う。ただ、私はそれ以上にポテンシャルや可能性はまだまだ持っていると思うので、周りに、自分に甘えることなく貪欲に上を目指してほしい。

 

シャカマなので最後の最後まで卒業という感じの会話はしなかったし、また普通に次も会う感じで最後を終えたが、まおみとはバカなことやって、くだらない話をして、一番笑いあえたとおもう。ライブ中はこれと言って目も合うことはなかったが、たまにライブ中に遊んだりしたのは楽しかった。一般的なアイドルとヲタクにあるような幸せはなかったがまおみだからこそ感じられた楽しさや幸せはたくさんあった。

 

ここまで書いて、ちゃんと感謝の気持ちが伝わってるかは分からないし、まおみに対してはこういうの照れくさいところがあるけどほんとにありがとう。出会えてよかったです

 


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2019.9.29に撮ったこの子は熊野まおみではないだれかです。このときJKだったのうけるな

 



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この1枚、みんな笑顔でカメラ目線くれててほんとに良い写真。P-Locoメンバーもみんな仲良くしてくれて嬉しかったです。ありがとう。

 



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今、何十枚と写メ券手元に余らしてるのにツー写メはほとんどなかった。このM.I.Dでの最後の日の写真は個人的に1番良い写真。

 

ここまで書いて、気に触りそうなこともいろいろ書いてしまったし、最後ちゃんと感謝の気持ちが伝わってるかは分からないが、まおみに対してはこういうの照れくさいところがあるけど

 

出会えてよかったです。

 

ありがとう。

 

 

またいつか!があるのかどうか分からんけど、コンカフェの女にだけはなるなよ。