運命の赤いヘッドフォン

 

くそサムいブログタイトルだ。

 

■出会い

私が坂東遥と出会ったのは2017年の12月30日、赤坂BLITZでの対バンライブだ。ステージ上にヘッドフォンを付けたアイドルがひとり立っているのが気になったのがきっかけである。AKB48制服レジスタンスという楽曲や乃木坂46伊藤万理華のまりっか’17という楽曲をご存知だろうか。これらの楽曲のコスチュームにはヘッドフォンが用いられている。昔からヘッドフォンというものが好だった。高校3年生の誕生日に兄に誕生日プレゼントで買ってもらったのがオーディオテクニカの赤色のヘッドフォンだった。

 

当時の坂東がつけていたヘッドフォンがメンバーカラーの赤色のヘッドフォン。ひと際目を引くキレのあるダンス。そして肌に合う楽曲でした。そもそもなんでヘッドフォンを付けていたのか気になるところがああったし物販に行くことにした。

 

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高3の夏 兄に買ってもらったヘッドフォン 

 

ヘッドフォンをつけているに理由に関しては先天性の難聴でライブハウスの音から耳を守るためにつけているということを教えてくれた。また、私自身の話ではあるが、私も高校時代に突発性の感音性難聴というものになったことがある。最初は2週間の入院をして治療するよういわれたが、野球の夏の大会の前でそれはできないということで薬を飲んで安静にし、幸いにもすぐに治った。もしかしたら軽いものだったのものかもしれないし、運がよかっただけかもしれない。今思うと無謀だった気もする。そんな坂東に色々と共感持てるところもあり、そこから推し始めたという感じである。

おそらく坂東が赤いヘッドフォンをつけていなければ推していたかどうかはほんとに分からない。ただ「私がライブに行く理由」の歌詞にあるように『偶然の出会いから 少しずつ生まれた理由』のうちの最初の一つだと思う。すぐにたくさんの魅力を見つけて今ではヘッドフォンなんて関係ないくらいだが、赤色のヘッドフォンでなくてはたくさんの魅力に気づくこともできなかったと思う。

(という意味を込めて『運命の赤いヘッドフォン』です)

 

 CoverGirlsというグループそのものに魅力を感じたところもあり、出会ってから旧体制の活動休止を迎えるまでの半年間、土日のほとんどはライブに行った。

その年の7月の関ヶ原を最後に半年間の活動休止になり、再オーディションを実施して新生CoverGirlsを結成するという今思うと彼女にとってはとても酷な期間だったと思う。自分が所属していたグループのオーディションを受けないといけないこと、こうして休止している間にも世の中のアイドルはライブ活動していること、つらかったとは思うがよく我慢して心折れずに頑張ったと思う。

 

■新体制

12月に行われた最終オーディションで坂東遥、横山なつみ、澤北ひな、月野なみ、松崎夢七の5人が選ばれ、後日別枠で野田ひとみの加入が発表され6人での始動となった。結成当初のグループの印象だが、仲はいいんだろうけど一つにはなれていないなという印象で、特にひとみとなみえるの仲が良すぎるあまり2人と4人に行動が分かれてしまっているなと少し不安に思うところはあった。

ただ、ひとつグループとしてまとまりが見え始めた時期があった。ひとみの骨折による離脱だ。ここで5人でひとみの分をカバーしようという一体感が見られたし、復帰を待つメンバーのひとみへの思いが感じらた。戻ってきて再び6人になり迎えた新宿BLAZEでの1stワンマンライブでは、グループとして一回り成長した素晴らしいライブを見せてくれたと思う。

ワンマン前のGWの名古屋大阪東京横浜静岡での8日連続ライブからのワンマンライブ。自分としてはこの期間が一番思い出に残っている。一番気持ちが入っていた。ただすべてが楽しかったかといえば色々思うところもあって連日共に現場に通っていたヲタクと愚痴をこぼしてたのも事実だ。気づいたらワンマン当日も浮かない気持ちで迎えていた。いろいろ思うところがあった分、終わってみれば楽しいと思えるライブだった。

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ワンマンライブも成功し集客も増えグループとしても確実に軌道に乗ってきたなという実感はあった。メンバーも定期公演などでは完売を目標に頑張っていたし、定期公演、単独ライブでは多くの人が入るようになった。

7月の定期公演では完売したことなどメンバーも喜んでいた。ただ数日後に開催された動員重要の@JAM partyでは控えめに言って多くの人が来てくれたとは言い難かったり、TIF裏で開催された日比谷公園での野外ライブでも人がまばらで暑いだけで”熱い”とは言えないライブ、自分のなかで7月8月で温度差が生まれてきたと感じるところがあった。

その中で8月のお盆明けに福岡遠征があった。自分は8月中旬から仕事の関係で中国に1ヵ月行く予定だったのでこの遠征には行けない予定だった。ただ、台風の影響でフライトが欠航し出国が延期になり福岡遠征に行けることになったのだ。ほんとにうれしかったし楽しみにしていた。

福岡のでのライブ、期待していたのもあるかもしれないが、物足りなさが否めなくてとても面白くないライブだったのを覚えている。福岡でただライブをしただけくらいのライブに感じた。7月8月でいろいろ感じながらもライブに行き続けてはいたが、この日で気持ちが一気に切れたというところがあり、その気持ちのまま、翌日から1ヵ月中国へ行った。

 

正直台風なんて来なければよかった、福岡に行かなければよかったと今も思う。そのまま中国に行っていればその後も平然として現場に行っていただろう。

 

1ヵ月頭を冷やして気持ちを整理しようという気持ちはあったが、切れた気持ちをもとに戻すことはできなかった。理由は大きく2つある。

1つはカバガの自由で活気のあるフロアが好きだったというとだ。昔は昔、今は今なのは十分承知だったが新体制になってから自由にライブを楽しむ機会が減ったのかなとおもうところがあった。でも「自由なフロア」は客観的に見れば「内輪ノリで騒いでるフロア」みたいなところもあるし人気が出てきて新しいファンが増える中でそういうフロアをであり続けることが正しいかと言われればそうでもない。

世界は僕を知らないの2番に坂東ソロパートがある。旧カバガ時代にあそこで坂東のヲタクたちとコールしてた瞬間がほんとに楽しくて幸せでだったなっていうのが今でもある。ライブをいい場所で見るために早くから並んでいた人たちの間を割ってコールをしに行くことが正しいとは思わない。だからそうでなくても全然よかった。だが、たまにそういうハメをはずすのが許されそうな雰囲気の日もあって、福岡のライブじゃないけど、身内しかいないようなライブくらいはもっと自由にライブを楽しめたらよかったのかなと今になって思う。そういった意味では4月にEASTの後にツイボでやったライブが楽しかった。あの日のライブは何でもないライブでしたけど忘れられないライブだ。

 

もうひとつは坂東自身のSNSの活用の仕方だ。彼女自身スタイルがよくて露出の多い投稿が多いのはご存知だと思う。坂東自身は私に対して「好きなアイドルが水着になるのがいやだ、ライブをしている坂東が好き」のように思っていると思われていたような気がするが、正確にいうと水着が主になりがちでライブアイドルらしい投稿が減ってしまったところに物足りなさを感じていたのが真実だ。ファンを増やしたりライブを観てもらうためのきっかけ作りとして水着の投稿をするのは全然いいと思う。ただ、昔はあれだけ更新していた踊ってみた動画の更新が全然見られなくなったところに寂しさを感じた。彼女のほんとに素晴らしい一面を今まで通り頑張ってくれていればちゃんと受け入れてあげられていたのではないかと思う。

 

結局、日に日にやることなすことに素直に応援してあげられなくなる自分がいた結果いまに至る。これだけは言いたいのが現場に行かなくなるからと言って嫌いになったわけではないということだ。あれだけライブに行ってて、中途半端に身を引けないというか、all or nothingみたいなところがあった。100できないなら0と同義だくらいの気持ちだ。でもアイドル側からしてみれば100できなくても70、50、30でも来てくれることがありがたいとは思ってくれてるとは思う。"おまいつ"と呼ばれるヲタクと共に過ごしているとよくわかるがストイックで自分自身が納得できるようにやらないと気が済まないみたいなところがある。そういった意味では100を維持できなかった自分の未熟さだったと思う。

 

1回離れた以上絶対に戻っちゃいけないんだという変なプライドがあり、再びライブにくこともないとその時は決めていた。ただ、知り合いのヲタクから横山がいつでも気軽に来てくれていいよって言ってたよっていうのを聞いて気にかけてくれたのが素直にうれしかった。

 

先日の卒業公演後に横山なつみ直々に『ブログまってます』とリクエストがあったので少し脱線するが横山なつみについて書こうと思う。

なつみとは新体制になってからの方がよく話すようになった。とても視野が広いのと相手の気持ちを理解するのがうまいのかなという印象だ。ライブ中の印象だが、なつみには自分が見えているんだなっていうのが毎回必ずわかる。自分を応援してくれているヲタクしか目に入ってないなというアイドルはほんとに多くて、そんな中、なつみは目が合わなかったとしても自分も入れてライブしてくれているんだなという気持ちになる。これは、旧時代から思っていたがカバガはそういう良いところがあってメンバーみんなと楽しいを共有できるところがあった。あとは気持ちを理解するのが非常にうまいというか、アイドルはポジティブでいることに越したことはない。別に我々の相談相手でもない。坂東はわりといつ話してもポジティブで明るい感じなんだ。それは坂東の素晴らしいところでもあり魅力でもあるが、ちょっと言いたいことがある時に切り出しにくいところはあった。なつみはなんとなく雰囲気を察してうまく話を聞いてくれるところはある。ちょっといじってしまいたくなるキャラなのはあるが、みんな信用して頼りにしていると思う。1期生からここまでカバガを作り上げて、最後まで頑張り続けるなら坂東が卒業した後も横山なつみのことも応援してあげたいと思う。アイドルとしても音楽家としてもまだまだ頑張ってほしい。(横山さん満足いただけましたでしょうか)

 

そんなこともあり機会があればライブには行くようになり、11月くらいに坂東とも久々にしゃべったりして少し気は楽になった。『つらい思いをさせてしまった』と思うのは自意識過剰になるかもしれないが、いきなりなにも言わずに離れたのは悪かったなと思う。もう少しちゃんと良いも悪いも共有しあえることが大事だった。

ツイボのロビーで久しぶりに顔を合わしたとき、何事もなかったかのように笑ってくれたことはほんとに感謝している。

 

年末の木曽三川O-EASTでのワンマン、あとは対バンに数回程度行ったが気づいたらコロナが蔓延していてライブもなくなっていた。

 

そんな中、サキドルエースがあった。このことについてあまり書くつもりはないが、正直他人事だと最初は思ってた。ただ、サキドルエース掲載のヤングジャンプの発売日が私の誕生日だった。だから何だっていう話だが、誕生日を迎える時くらいは起きていようと思っていて起きてたら、日付が変わると共に知り合いのヲタクがコンビニ走り回っており、なんか自分もやらなきゃと思ってそのまま回れるだけコンビニ回って70冊くらい買ってきた。そうなると他人事じゃなくなる。結局LINE LIVEも楽しめる範囲でギフトは贈った。LINELIVEの結果自体は惜しくもダメだったがすごく熱かったし何より楽しかった。新生カバガオーディションのイチナナ配信でギフト投げて楽しんでたときを思い出した。坂東遥のヲタクだけじゃないカバガのヲタクみんなが応援してくれて、グループとしてもヲタクとしてもいい現場を作りあげた結果だと思う。最終結果はまだ出ていない中で卒業してしまうと、なかなか恩返しする機会もないが、この後の人生で必ず成功して、自分の力で”カバーガール”になることを私は期待している。

 

■卒業

2020年の8月5日に坂東遥のTwitterより卒業が発表された。シンプルに「卒業するんだ」くらいの心情だった。ちょうど1年前中国にいながら何を一番考えたかというとここで身を引いて坂東が卒業するとなったとき後悔はしないだろうかということだ。自分なりに悩んで出した結論だったのもあり後悔はない。あと1年と分かっていれば頑張って応援し続けていただろう。結果論だ。ただあのまま1年推し続けてた場合、この卒業は受け入れられなかったと思う。成るようにしか成らないので何が正しかったかは分からない。ただ我がままかもしれないが「最後のステージはやっぱり見届けたい」と思えたことがよかった。自分としてすべて納得するかたちで最後を迎えられた。

ひとつ残念だったのがこういうご時世の中の卒業ライブ、チケットは抽選制で、たくさんの人に最後を見届けてもらえないことだ。最後のライブに落選する人もいる。私は幸いにも当選させていただいた。私は仮に落選だったとしてもまだ割り切れる。ただ割り切れないひともいるだろう。最後を現場で見届けることができることに感謝し最後渋谷へ行った。

ライブの内容自体にはあまり触れないが最後にNameless Jewelryが聴けたことがほんとによかった。カバガの中でもTOP3には入る曲だ。坂東自身も作詞や振り付けに加わり本人にとっても思い入れのある曲だったとおもう。最高だった。あとはアンコール明けのサウスオレンジで野球をしていなかったこと。これに尽きる。

 

CoverGirls 坂東遥として最後のステージを見届けてこみ上げるものも正直あった。坂東に会いに行くために東京と名古屋を往復した回数は数えられないほどだ。会いに行けばいつも喜んでくれて、いつもありがとうと言ってくれて、それがなければあれだけ東京にも行けなかった。初めて海外ににも行った。自分の環境や生活も変わった。たくさんの人に出会えて自分は素晴らしいコミュニティに入れたとおもう。坂東をはじめとしてCoverGirlsのメンバー、ヲタクにはほんとに感謝したい。

 

最後うれしかったのはお昼に同じ事務所のワンダーウィード・花いろはの対バンがありその直後にCoverGirlsのライブがあったことだ。自分はワンウィとカバガが好きでずっと現場に通っていた。最初はほとんど一緒のライブに出ていたが新体制になってからその機会も減った。会わなくなったヲタクもたくさんいる。そんな中で最後は自分が一番楽しかった時の顔ぶれや環境があり、ほんとに懐かしくて、心から楽しかった。卒業ライブにくのに「楽しみ」という表現はあっているか分からないがこの日はほんとに楽しみだった。カバガのライブを観れるのが心から待ち遠しかった。最後にそういう気持ちでライブに行って、心から楽しかったと思えるライブだったことが何よりだった。

 

■坂東遥

ひとまず7年間のCoverGirlsとしてのアイドル生活お疲れさまでした。 同じグループで7年ステージに立ち続けることは大変すごいことだと思う。途中、活動休止となり新体制として2年弱。新体制になってから大きく飛躍できたのではないだろうか。途中で辞めていたり、活動休止の時に卒業していたり、たくさん試練を乗り越えて頑張り続けたからこそ見られた景色はあったと思う。カバガとしてもまだまだこれから…という気もしなくはないがここで決断するのもまた勇気のいることだ。ここ最近の活動に次のステップで頑張れる手ごたえがあって自信があるからこそ今このタイミングで卒業に踏み切れたのもあると思う。ここ1年のノビシロを見ているとこれからが勝負だ。坂東自身今後何をやっていくのかは自分は知らない。多くの人がグラビアを頑張っていくんだろうなんて思っていると思う。ただ、ちょっと話した感じだと本人はまた別のかたちでステージに立つような感じも出している。今ここで「卒業した後も応援してるから」なんて無責任なことは言えないが、また別の形で頑張っている姿が見たいと思ったら会いに行こうと思う。この先、今までにないくらい成功するかもしれないし「見上げた先真っ暗で、夢さえかき消されそう」なこともあるかもしれない。ただ、これまで支えてくれた人の想いを背負って誰にも負けないよう頑張ってほしい。

 

遥と出会って2年と8カ月。本当にすてきな思い出がたくさんある。今、遥に出会えてよかったとこころからそう思う。ありがとう。

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CoverGirlsのメンバーみんなと過ごした時間もかけがえのない時間でした。ひとみとなみえるは同じく卒業、なつみ、ひな、ゆなはグループに残る形になるが、各々これからも頑張ってほしいし遥と同じく応援しています。

 

 

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誰にも負けんないつだってみんな主人公さ